成長には、痛みがともなう。
もちろん、人から加えられる肉体的、精神的な暴力の話ではない。
それは、心に感じる痛みだ。
私は高校３年生のとき、大学受験に失敗した。
推薦入試も落ち、一般入試も前期と後期２回受けたが、全て不合格だった。
当時の家庭状況的に、私立の大学に通う余裕はなかったため、私は一年間の「浪人生活」を送ることになった。
このときは、かなり落ち込んだ。
それまでいろいろな失敗はしてきたが、受験に落ちるという経験は初めてのことで、自分の努力が実らなかったことがつらかった。
だが、この経験がなければ、今の自分はない。
一年間の浪人生活を経て、私は自分で学費を払うことのできる夜間大学に合格。
そこでは本当に多くの出会いに恵まれた。
教職の道に進むことになったのも、この大学で出会った友人がきっかけだった。
成長には、痛みがともなう。
あの時の経験が、今の自分を強く成長させてくれている。
子どもたちはこれから先、何度もうまくいかない経験をすることだろう。
その度に、悔しくなったり、辛くなったりすることもあるだろう。
無理に前を向く必要はない。
でも、つらい日々は必ず過去になる。
変えられる未来がある。
そう思えることが、人の成長なんだと思う。
