しらTの部屋

小学校教員としての日常や感じたことをつらつらと書き綴ります。

#18 「157日目 あの日を忘れない」

1995年1月17日。午前5時46分。

忘れることのない日。

 

当時、私は小学校1年生。枚方にある実家に住んでいた。3学期の寒い朝のこと。

異変を感じ、目を覚ました。

揺れている。頭上に吊るした灯りが、見たこともない揺れかたをしている。

地震」というものを経験したのは、これが初めてだった。

母が大声で、私たちきょうだいの名前を呼ぶ。わけもわからず、母の布団にもぐり込んだ。私と姉を抱きしめる母の力は、とても強かった。きっと、母もすごく怖かったのだと思う。

 

幸い、住んでいた地域は生活が脅かされるほどの被害は受けなかった。通っていた学校も、安全が確保されているということで、通常通りだった。だが、この日私は怖くて登校することができなかったことを覚えている。

 

あれから29年。

この間、地震を体感することは何度もあった。それでも、原体験の印象は強烈だった。

地震は恐ろしい」ということを思い知ったのが、あの日だ。

 

小学生時代には、この阪神淡路大震災で被災した女の子が、私の通う学校に転入してくるようなこともあった。

大学で出会った友人の一人は、震災で住んでいた家が全壊したという経験をしていた。

地震など、自然災害は人から多くのものを奪っていく。命も、軽々と。

 

地震は、いつ起こるかわからない。だからこそ、怖い。でも、だからこそ、できることがある。

次にまたくることがわかっているからこそ、できることがある。

今日から、また繋げていくことが、今を生きる自分たちに必要なことなのだ。

 

あの日を忘れない。忘れずに、生きていこう。