11人が欠席した。
31人中、11人。
三分の一以上が教室にいないのは、やはりさびしい。
連絡帳に、多くの人が同じように書いていた。
6年3組は、28人でスタートした。
現在は、31人。転出した一人を加えて、この教室には32人分の物語が存在する。
過ごした時間の長さは違っても、全員が学級の一員だ。
個々の能力に差はあっても、全員が6年3組の一員だ。
それは変えようのない事実だ。
だから、一人でも欠けている状態は、本来の形ではない。
でも、欠けるときは必ずある。
だから、いる人で補い合うのだ。
私はこの3学期の初め、4日間を休んでしまった。だが、その間も教室にいるみんなは学びを止めず、学級をつないでくれた。
今日だってそうだ。11人がいない中でも、なんとか給食の残食を減らそうとしていた。
まるで、何かの修行かのように。
「無理しなくていいよ」と声をかけた。
「大丈夫」「いや、まだいけます」
簡単に弱音を吐かなくなっていることが、すごいと感じた。
だから、今日は私もいつもよりたくさん給食を食べた。そのせいか、夕方以降もお腹が空かず、なんだか体のリズムは少し狂ってしまった気がしたが…。
何がなんでも食べなさい、という指導はしていない。むしろ、無理して体に負担をかけて食べるような姿は、作ってくれる人が見たくはない姿だろう。
でも、弱音を吐かず、足りないところを補い合う姿は、素直に尊敬する。
子どもたちから学ばせてもらったと感じた時間だった。
あと、30日。
子どもたちに会いたいから、会いに行く。
物語を止めたくないから、会いに行く。
32人分の物語は、そこにいても、いなくても、紡がれていく。
明日はどんな成長が見られるか、楽しみで仕方ない。