YouTubeで「アンパンマンが生まれた日」という動画がある。
公式チャンネルが配信しており、これがアンパンマン誕生の瞬間なのだそうだ。
ことの始まりは、ジャムおじさんとバタ子さん。
二人がパンを作りながら、ジャムおじさんが次のように語る。
「世界中のどこにもないパン。心を持ったパンになるといいねえ。」
「ひもじい思いをしている人がいたら、飛んでいって助けてあげるような、優しい心を持ったパン・・・」
そしてこの二人、つくったパンをあらゆる動物たちに分け与えに行く。
山道でも、雨でも風でも雪でも、歩いてパンを配りに行くのだ。
その後、嵐の夜に、なけなしの小麦粉を使ってつくった一つのパン。
星のきれいな夜に不思議なことが起こり、アンパンマン誕生につながる・・・。
そうか、アンパンマンは、ジャムおじさんやバタ子さんの優しさを受け継いでいるんだ。
その思いを受け継いで、みんなから愛される存在になっていったんだ。
思いを受け継ぐ。
これは、人の成長における話と大いにつながりがある。
子どもたちが受け継いでいる命。
親から受け取った命。
その命の使い方を共に考える学校という場で、私は教師をしている。
これまでたくさんの人に支えられ、成長してきた子どもたちも、親からその命を受け継いだことは疑いようのない事実だ。
もうすぐ、小学校生活最後の学習参観がある。
そしてその先には、卒業式が控えている。
学校として、直接見せられる場は、この2回。直接伝えられる場が、あと2回。
誠心誠意、何かを返していけるような場にしたい。